やかんと鍋と日記と

ぐうたらと生きる。

最近会っていない親戚

私は結婚したにも関わらず、ほとんど誰にも連絡をよこさなかった。たいへん非常識な人間だと思う。案の定、父の姉は少し怒っていたようだ。

私の中で、結婚というのが2人だけに関係するもので、他に関係してくるのは両親、兄弟、特に仲の良い友達くらいだと、勝手に思ってしまったのである。

私たちの結婚に興味のある人なんて、殆どいないだろうというのが、私たちの夫婦の総意で勿論結婚式も開いていない。

だから、父の姉が怒っていると聞いたとき、『なんで?』と思ってしまったことを許してもらいたい。

今日は、そんな父方の姉から電話があった。
会話するのは実に5年ぶりくらいだと思う。

昔は正月やお盆に毎年集まって、酒を飲む会が催されていたが、私が成長するにつれ、そんな催しもいつしか無くなってしまっていた。

私は電話を取るや否や、敬語でいくかタメ語でいくか悩んだ。子どもの頃は、敬語などロクに使えなかったから、タメ語を使い笑い合っていた。でも、5年も会っていない相手にタメ語というのも何だか違う感じがするし、敬語だと逆に他人行儀な印象を与えてしまい、あまり宜しくないのではとも思うしで、電話をした直後は葛藤が頭を駆け巡った。

しかし、タメ語を使う勇気はなく、またそれでは上手く話せないような気がしたため、敬語にシフトした。

結果、私の言葉はよそよそしいものになってしまった。寸前まで仕事をしていたこともあり、何だか事務的な受け答えをしてしまい、何だか悲しくなった。

この悲しさをきっと相手も感じ取ったことだろうと思う。『あの子は、大人になって何処か手の届かないところへ行ってしまったのだ。』と思わせるには十分な会話のやり方だったと反省する。

昔のように振舞いたいけど振舞えないという葛藤が、私の心の中に言いようの無い気持ち悪さを残した。