やかんと鍋と日記と

ぐうたらと生きる。

美容師のコミュニケーション能力

美容師にとって、人とコミュニケーションを図ることは、もはや必須事項となっている。なぜ話すことが必要なのか、私には皆目見当もつかないが、そういう風潮があるのだから、仕方がないのだろう。

美容師が話しかけてくることを嫌がる人もいるが、私は嫌いではない。美容師にもよるが、毎日あらゆる人と話してきた人間には、それ相応の面白情報や鉄板ネタをもっているからである。

実際、名古屋に住んでいた頃に通っていた美容師さんは、とても饒舌で面白話をいくつも持っていた。その饒舌ぶりは凄まじく、ついには完全に髪を切る手を止めてまで、話に集中する猛者だった。でも、私はいつも非日常的なロックな精神をもった美容師さんの武勇伝を聞くことが大好きだった。

しかし、現在通っている美容師さんは、とても話が下手だ。言葉が繋がっていかないし、話してる内容が薄すぎて反応に困ってしまう。しかも、本の話やゲームの話、オカルトな話などを私にふってくるのだが、当人はあまりそれらに詳しくなく、結局沈黙を埋めるため、私が物凄く話すしかないのである。オカルト話に至っては、大好きだと言っておきながら、繰り出されるのは聞いたことのあることばかりで薄っぺらだ。挙句に、私が知ってるオカルト知識をいろいろ言っていると、逆に『詳しいですねー』と言われてしまう始末。私は決してオカルトに詳しくはない。美容師さんの『詳しい』の基準値が低すぎるのだ。

でも、別に薄っぺらだということが、悪いことではない。実際、私は特に何も思ってはいない。少し、話していてつまらないなと感じただけだ。

しかし、コミュニケーションが求められる美容師という職において、この応用の効かなさは致命的なのではないかと感じる。お客さんから聞いた色々な話を知識のプールに蓄え、別のお客さんに対し、プール内の知識を組み合わせながら会話をしていく。それくらいの能力は必要なのでは、と思う。








美容師の皆様、偉そうなことを言ってスミマセン。